待望の鶴光の会その二の幕が開きました。
開口一番は、前座の笑福亭希光さんで「時うどん」
東京には「時そば」として移入されてお馴染みですが、オリジナルの「時うどん」では
初めに勘定をごまかす男がアホを連れてうどんを食べに来ます。連れのアホがそれを覚えて
翌日に失敗するという運び。
「時そば」ですと、ごまかす場面を別の場所から見ていた無関係の男がマネをして翌日失敗するという構成で
これにはちょっと無理があるんじゃないかという意見もあります。
二番手が、二つ目の笑福亭羽光さん「仔猫」
立派な押出しで声も良い。元爆裂Qとしても知られる羽光さん。この演題も上方ならではの
もので東京では滅多に聞かれません。商家の佇まいや奉公人の作法にそれを強く感じます。
次いで真打の笑福亭里光師匠が「池田の猪買い」。これも途中で道中付けの箇所もあり
東京には移すのは難しい演題じゃないでしょうか(談志師匠がやったことがありますが)。
肌寒くなってきたこの時期に聞きたくなる噺、山に分け入っていくところなぞ味わい深いものです。
お待ちかね、高座に光が差すかのような明るさ。
鶴光師匠の一席目は「軒づけ」。鶴光師匠は桂米蔵師匠に教わったと言います。
滅多に聞けない演目。動きと形がキレイ!
こういうものを聞くと鶴光師匠は本当に芸事が好きなんだなとつくづく感じます。
中入りを挟んで、もはやお馴染みとなった恩田えりさん。傘回しを手伝ったお客様に
缶詰をお土産に差し上げています。今回は能管まで吹いてくださり有難うございます。
鶴光師匠二席目は「寝床」。旦那が怒ってくると「松鶴」になってくるところがたまりません。
東京でもお馴染みですが、外題の言い立てに「どんどろ」が入るところに上方を強く感じます。
恒例の手締めはもちろん大阪式。ご来場に改めて御礼申し上げます。
次回は3月26日です。もう「次に何をやろうか!」と意欲満々です。
今後ともよろしくお願いします。